2017年5月7日日曜日

LUMIXフォトスクール 「春色のポートレート撮影術」 @パナソニックセンター大阪

櫻井碧
モデル: 櫻井さくらいみどり

パナソニックセンター大阪LUMIXフォトスクール春色のポートレート撮影術」(Internet Archive)に参加しました。講師は森脇章彦先生。モデルは櫻井さくらいみどりさん。

カメラはDC-GH5を持って行きました。

大阪まで行ってまで…と言うことはありましょうが、去年のこの森脇先生のスクールではグランフロント大阪の24階の一室を使って大阪の街を展望する背景でポートレートを撮ったと聞いたのと、午後の講座では京都でスナップ撮影をするということなので参加を決意しました。

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パナソニックセンター大阪は大阪駅前のグランフロント大阪の中にあります。一言で言えば、本社が大阪であるパナソニックのショールームです。

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今回は早朝に新幹線で品川駅を出発。夜行バスですと、経験上到着日は午前中から一日フル回転というのは難しいです。去年のセミナーではそのため午前の「ポートレート」を取らずにインターネットカフェで休んでいました。

前夜の奈良のホテルが空いていたので、前日に奈良へ行って翌日大阪へ行くということも考えたのですが、写真を習う前日に奈良で写真を撮るというのも無駄な気がしたので、当日朝新幹線で大阪へ行くこととしました。

櫻井碧
フォトスタイル: モノクローム
フィルター効果: 緑(?記憶曖昧、知識なし)

今回も、ポートレートを撮るのに必要なデジタルカメラの設定ポイントが講義されました。

森脇先生の講義ではおなじみですが、まずフォトスタイルのカスタマイズ(追い込み)。

LUMIXは標準的設定(±0)が柔らかめにできているそうです。これはレタッチを考えてのこと。硬い画をレタッチで柔らかくするのは画質の低下が伴い易いのですが、柔らかい画を硬くしていくのはそういう副作用が起こりづらいそうです。

ニコンだと「フラット」、キヤノンだと「ディテール重視」がLUMIXの標準値(フォトスタイル: スタンダード、の各値±0)に近いそうです。逆に言うとこれらと比べて「LUMIXは画が甘い」と思うならば

  • 「コントラスト」と「シャープネス」を+2とか+3にする

と、近いテイストになるでしょう、ということでした。

新しくデジタルカメラを買ったらまず、この「コントラスト」と「シャープネス」を色々に変えて、自分のそのカメラの好みの設定をみつけること、だそうです。

ということで、フォトスタイル「スタンダード」にセットして全員がモデルの櫻井さんを撮って、「コントラスト」と「シャープネス」を-3〜0〜+3辺りまで振ってみて、そこから自分がいいなと思う設定をみつける、というところから授業はスタート。

まじめに全組み合わせをやってもいいのですが(この場合49枚か?)、LUMIXは柔らかめ、「コントラスト」と「シャープネス」は一緒に動かしても大体よい、ということで「コントラスト」と「シャープネス」を一緒に、0から+2、+3まで3、4枚撮って選んで見るということでもよさそうです。

フォトスタイル「人物」(ポートレート)は、肌色だけ色を少しきれいにし、かつ少しやわらかくして、シワが目立たないようにする。

ポートレートは、AFは「顔・瞳認識AF」で、もう決まり。これにまかせて、構図だけ考える。「顔・瞳認識AF」はAFポイント(=顔)に対して「中央重点測光」的にAEが動くので露出についても背景に引っ張られにくくなっています。

今回の櫻井さんのポートレートはこの設定で撮られているので明るい窓を背後にしていますが顔がアンダーになりません。+1 EV 〜 +2/3 EVの補正しているのは、私の場合ポートレートでは必ずしている設定。この逆光ではこの程度では顔は真っ暗です。「顔・瞳認識AF」で顔重点でAEされているので、そこに対していつもの「顔なら+1」で済むわけです。

今回前半はフォトスタイル「モノクローム」で撮る指示がでました。モノクロームでコントラストを見る目ができればカラー(色付き)もうまく撮れるというお話でした。肌色が出やすいように(≒黒くなる)緑のフィルター(だったか)を選択しました。フィルム時代だとレンズ前につけたフィルターですが(もちろん今でもこの手のガラスフィルターを付けても構わないはずですが)、デジタルではフォトスタイルの「モノクローム」の中の設定で選べるようになっています。

実は…私は子どもの頃は白黒写真しかなかったこともあり、あんまり気になっていなかったのですが、ネットをみていると最近の若い人が、昭和や戦前の(白黒)写真をみて「どうしてみんな日焼けしているの?貧乏だから?」と言うのをみたことがあります。

ほんとうは、フォトスタイル「モノクローム」よりも「L.モノクローム」の方がLUMIXの特長がよく出たと思うのですが「L.モノクローム」は逆に少し「コントラスト」と「シャープネス」を落したほうがよい(-1くらい)ようで、今回の「スタンダード」や「モノクローム」と話が逆になって講習としてはわかりづらくなってしまうのでまず「モノクローム」で、ということのようでした。(「L.モノクローム」は確かGX7 II、G8以降にある設定だったと思いますが、今回は確かみなさん、GX7 II以降だったか、と。あと貸出機種がGX7 IIとG8があったようでした)

WBはautoで。これは日がよく射していたからかもしれません。

櫻井碧
iDレンジコントロール: オフ
櫻井碧
iDレンジコントロール: 強

さらによく晴れたこの日はiDレンジコントロールをオン(強)にしてという指示がでました。これは顎の下の陰の低減。レフ板を使うケースですが(レフ板も使われています)、iDレンジコントロールをこういうところに使うのか、という例。

iDレンジコントロールは、GX8になって(私は全機種を買ったわけではないので、私が買った機種で気づいた時の話になります)シャドウの持ち上げのノイズが激減して、夜景や逆光での撮影に安心して常用できるようになりました。現像ソフトで持ち上げる手間よりずっと簡単です。

ところが、この時代までは「auto」が全然オートではなく、ちっとも動きませんでした。また弱とか中の効果がピンときませんで、強を選ぶしかありませんでした。なので自分で判断してiDレンジコントロールを強にしたり、オフにしたりしていました。

それがGH5では「auto」がちゃんとオートするようになりました。ですから、iDレンジコントロールをオフにしているか、陰が出易い晴天とか夜景ならautoで使うということでほとんど満足いく結果が得られるようになりました。夜景などで、シャドウを黒つぶれさせて、ハイライト部分を強調したい…というような時だけiDレンジコントロールをオフにすればいい、という感じです。これによってEV補正を使う必要がほとんどなくなり、ハイライト側もシャドウ側も収まります。

さらに、実は、この講習の段階ではわかっていなかったのですが、GH5のiDレンジコントロールはハイライト側も1/3 EVくらい下げます。実はGX8まではシャドウの持ち上げはあるのですがハイライトの下げはありませんでした(と私には見えた)。なので、シャドウが持ち上がって黒つぶれが軽減される分、ハイライト側を1/3 EVほど下げてやることでハイライト側の白飛び〜白飛び気味のディテール落ちを救うという設定をしていました。つまりiDレンジコントロールをオン(強)したら、露出補正をさらに-1/3 EVする、という使いこなしをしていました。

-1/3 EVすると、例えば、雲のモクモク感がより出るようになります。シャドウに余裕が出た分全体の露出を下げられるわけで、雲の白さが白飛びしづらくできる。

この結果GH5でiDレンジコントロールを使う場合にはEV補正をしなくても(EV補正を、撮影意図よりもさらに -1/3 EVしなくても)よいことになります。今回、「私はポートレートは+1 EV」と言っているのに +2/3 EVの設定があるのはiDレンジコントロールを強にして撮っているからです。が、GH5ではもうこの補正はいらないことになります(= +1 EVのままでよい)。

翌日の東京でのLUMIXフォトスクールで夕日を撮るのですが、ここでGH5のiDレンジコントロールの進化を最終確認できました。

GH5でしたらiDレンジコントロール、とくに「auto」は使わない手はありません。

上の写真はiDレンジコントロールのオフと強の比較です。このケースはちょっとややっこしいですが前述の「顔・瞳認識AF」が働いているので顔に露出評価の重点が置かれています。逆光でシャドウになっている顔が(大体)適正露出になるようになっています。そこに対して逆光で白飛びしている背後のビルがiDレンジコントロール「強」によって浮き上がってきています。この場合-1/3 EV程度ではなくもっと大きいと思います。まさに「i(ntelligent)D(ダイナミック)レンジコントロール」になっています。

櫻井碧
6Kフォト

お馴染みの、6K/4Kフォト。

  • 「ビデオの一コマを抜き出すだけ」という誤解があったり(合っているようで違う。ビデオの技術は使っているが動画と違ってシャッタースピードがいくらでも上げられる)
  • 「むずかしそうだし要らなそう」(パナソニックの説明が悪い。6K/4Kフォトにこだわりすぎて「違う」と言いたがりすぎ。ユーザーからすれば所詮ただの超高速連写)

ということで、実際にデモを見、操作して、使ってみると「なるほど」という人が多い。

6K/4Kフォトは「連写」ということが想起しづらいパナソニックの売り方の下手さがあるので、強調しておくべきことは

  1. 6K/4Kフォトの機能(目的)は「連写」
  2. 「高速の被写体を止めたい」
  3. 「S優先」モードにして、シャッタースピードを高速(1/1000sなど)にして被写体ブレを止める

という今までの連写と同じ設定をすることです。

この「シャッタースピードを1/1000sにできる」というような高速シャッターが可能なところが「ビデオ(動画)」と違うところ。

GH5では、4Kフォトで単写と画角が変化しなくなった(以前はセンサーの4Kピクセル分だけをクロップして使っていたので、さらに望遠よりになっていた)ので完全に通常の連写と同じ感覚で使えます。6Kでは3:2の画面サイズの場合は通常の単写・連写とピクセル数が完全に同じ(センサーを完全に全面使っている)なので画素数としても全く単写と変わりません。4:3の場合は6Kというもの自体がGH5のセンサより画素数が小さいので少し画素数が減ります(GH5 約2000万画素 → 6K 約1800万画素、約9割)

櫻井碧 櫻井碧 櫻井碧 櫻井碧 櫻井碧 櫻井碧

「モデルとどんな間合いで撮っているかみるだけだから、声をかけて撮ってみなさい」と言われる。

櫻井碧 櫻井碧 櫻井碧

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