2017年1月19日木曜日

E-M1 Mark II レンズいろいろ

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暮れに来たオリンパス OM-D E-M1 Mark IIで、マイクロフォーサーズの中でも少し変わったレンズを試してみました。

E-M1 IIは既にいろんな人が「ウリ」の高速連写や強力手ブレ補正を試してきていたので、私はこれまで暗所でのノイズを見てきました。

しかし夜ばかり撮っていてもしょうがないので、今回は昼間に以前から出ていたレンズの中から

で撮ってみました。

ピクチャーモードは:

  • flat
  • コントラスト: -1
  • シャープネス: -1

です。

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ケンコー・トキナー Reflex 300mm F6.3 MF Macro

マイクロフォーサーズの変わったレンズの代表として電子接点付きだけどMF、ミラーレンズというトキナー Reflex 300mmを付けてみました。

トキナーのReflex 300mmはハーフマクロです。ミラーレンズですのでF値は固定のF6.3です。そばのマンションの花壇のバラ(?)を柵の隙間から撮ってみました。画面端が少し白くなっているのは柵による前ボケです。

マクロ

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JPEG
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RAW (Lightroom)
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JPEG
P1071251.jpg
RAW (Lightroom)
ケンコー・トキナー Reflex 300mm F6.3 MF Macro

ミラーレンズはコントラストが低くなるのが弱点ですが、LightroomでRAWから現像すると特に何もしないでも結構コントラストと解像度が上がりちょうどいい感じになりました。

手ブレ補正はすばらしく、レリーズ半押しで手ブレ補正を作動させると、300mmのマクロ状態でもほとんどブレずにファインダーが覗けます。

Reflex 300mmは電子接点を持っていますが、ピントリングを回している時の距離エンコーダーのデータの通信のされ方に少し癖があります。以前のLUMIXではかなり相性が悪かったですが、GX7やGX8では大分よくなっています。同様に初代E-M1などでも相性がよくないです。今回のE-M1 IIでもそこら辺りは以前の機種同様で変わっていないように思いました。

電子接点があるのでMFアシストが作動します。300mmの焦点距離で拡大モードでMFでピント合わせをするのは何が写っているのかが全く想像出来ないのでリングをどちらに回したらいいのかもわからないです。被写界深度も浅いのでピントが合ったことがわからずに通りすぎてしまうことがしょっちゅうあります。

ピントリングを回した時にMFアシストの拡大モードが敏感に反応したり、ちょっと反応しなかったりばらつきます。従ってピントの微調整でMFアシストで自動的に拡大モードに入るという使い方の使い勝手が非常に悪いです。その点でもMFアシストの拡大モードがあまり使い物になりません。

トキナー Reflex 300mmでは、MFアシストの拡大モードは切って使うのがよいだろうと思います。拡大モードが必要な場合は、Fnボタンを使って手動で拡大モードをオン・オフするのがよいと思います。

MFアシストの「ピーキング」も全然ピーキング表示が出ない時が多いです。低コントラストや被写界深度が極端に浅いことが原因かもしれません。「ピーキング」は強度を変えられますが、HIGHにしてもだめなときはだめでした。シーンによっては「ピーキング」が見える時もあります。

フレア・コントラスト

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明るい曇でビルを撮ってみましたが、ややコントラストが低い。しかし以前もっていたマイクロフォーサーズのボディーと比べると割ときれいに写っているような気もします。センサーが16Mピクセルから20Mピクセルになったことと関係するでしょうか。

暗所・手ブレ補正 ― 超望遠

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SS 1/60 s / ISO 6400
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SS 1/4 s / ISO 400
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SS 1/15 s / ISO 1600
ケンコー・トキナー Reflex 300mm F6.3 MF Macro

新宿駅西口前の小田急ハルクと新宿エルタワーの間の空中廊下から向かいの京王百貨店を手持ちで撮ってみました。欄干に肘を乗せています。

「Keio」の字を狙って、最初はISO autoで撮ったのでISOが6400(上限設定値)に上がって、SS(シャッタースピード)が1/60秒になりました。これでほぼ手ブレしていませんし、ノイズ処理も意外とディテールを残しています。

次にどこまでSSを落とせるかISOを下げていくと、私はSS 1/4秒が限界でした。これでも「Keio」の字は少しぶれている感じがします。

そこでさらにもっと細かいものを撮ってみようと、「Keio」の看板の下のドアを狙ってみました。ドアの内側に(どうやら)スマートフォンを握って振っているらしいイラストが書かれている看板がありました。何か横に箇条書きで書かれているようにも見えますし、中国語のようにも見えますが、解像度が足りず分かりませんでした。とにかくこれを使えば、よりピント合わせの精度があがり、かつブレに厳しくなると考えて撮ってみました。

その結果は、ISO 1600でSS 1/15秒でした。私はここらへんが限界のようです。以前GX8でLeica 12mmで片手で撮った時も1/15秒くらい(1/13秒はだめだった気がする)、GX8に12-60mmのズームで何かを撮った時(20mmくらいだったか?)も1/20秒とかそこらへんでしたので、私の運動神経はそこが限界のようです。一方先日のE-M1 IIが届いた日の上野公園の夜景では1秒強までできていましたが。

ちなみに最後のこの写真はRAWからLightroomで現像すると「手でスマートフォンを握って振っているイラスト」というのがはっきりわかります。

暗所・手ブレ補正 ― 超広角

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SS 1/60s / ISO 4000
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SS 0.3s / ISO 200
オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / f=12mm

この新宿西口の全景です。最初はISO autoで撮ったところ、SS 1/60秒、ISO 4000になりました。これをISO 200まで落としてみたところ、SS 0.3秒になりましたが、手ブレはしていない感じでした。1/15秒が自分の手ブレの限界だったり、そうでなかったりすることがわかりました。

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シグマ APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM

シグマ APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSMは、マイクロフォーサーズのレンズではなくフォーサーズのレンズです。フォーサーズ時代にはシグマは他のマウントと同様にフォーサーズのレンズをたくさん出していました。

多分かなりのモデルが中古市場からも消えている気がしますが、このシグマの150mmマクロと105mmマクロ辺りは今でもヤフオクとeBayにアラームを仕掛けておけば半年くらいの間にはひっかかると思います。

マイクロフォーサーズでマクロで最大長のものは(上述のトキナーのReflex 300mmを除けば)60mm(オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro)だと思います。最近のマイクロフォーサーズのレンズもマクロ的な性格を備えているとはいえ倍率は大体0.2倍くらいではないでしょうか。このシグマは等倍マクロでありつつ、最短撮影距離が38cmと長いのが特長です。

大きさはM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROと同じかわずかに細い&短い感じです。

これも、いつものそばのマンションの花壇を柵の隙間から撮ってみました。画面周辺がボケているのは柵による前ボケが入っています。

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WB auto / 0 EV / JPEG
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WB 日陰 / 0 EV / JPEG
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WB 日陰 / -2/3 EV / JPEG
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WB 日陰 / -2/3 EV / RAW (Lightroom)
シグマ APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM / F4.0

結構くっきりとした写り。絞りが開放F2.8ではなくF4.0となっているのは確認忘れでして、直前に使っていた12-100mm PROの開放がF4.0なことからA優先モードのF値が4.0になっていたためです。

AWBだと赤の色がどぎつい感じです。そこでWBをいじって、「日陰」にしてまあまあかな、と。場所は建物の陰でもありますが、そもそも雲があってちょうど陽は隠れていたのですが。色温度指定するまではしなかったです。E-M1 IIのEVF/背面モニターは色の正確さは少しあてにならないので…。それでも以前の結果から、設定で色温度と明るさを−3ほどにしてあります(それで撮れるJPEGに近づいてきていると思っています)

花びらの赤はこれでもまだ強い感じですが背後の緑の葉は大分赤く(黄色く)なっています。ここでヒストグラムをみると赤が結構飽和しているので、EV補正を下げてみたところディテールがでてきました。けど肉眼ではこんなにいろんなものが見えてはいません。

さらにRAWからLightroomでストレート現像するとかなり硬いというか強調された感じ。RAWなのでここからいろいろ調整していくことになるのかな、という感じです。

赤はベイヤー配置のセンサーは結構苦手な色なのでちょっと極端な結果が出たかもしれません。

AFはフォーサーズなので像面位相差AF。よく合います。初代E-M1と違って位相差センサーが全面についたので、ファインダーにみえるターゲットの形状と分布がマイクロフォーサーズレンズ使用時と同じで、フォーサーズかマイクロフォーサーズかの違いを感じません。

HSM(ハイパーソニックモーター: 超音波モーター)なので当時としては静かで滑らかで高速です。またAF+MF的なことが出来ますがこれはシグマレンズ独自方式なのか?MFアシスト(拡大モード)は起動しません。MFアシストのピーキングは起動したかどうか…忘れました。

手動で拡大モードに入れてスーパスポットAF(拡大AF)し、半押しをそのまま維持してフォーカスロックしたままさらにフォーカスリングを回してMFして微調整して撮影、という流れは非常にスムーズにできました。半押し手ブレ補正もばっちり効いて、拡大モードでのファインダー画像は非常に安定しています。

フォーサーズのレンズを中古で買って幾つか持っていたのですが、E-M1 II購入に際して、このシグマ150mmマクロとオリンパス ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macroを残して中古店へ売ってしまいました。

このシグマ150mmマクロはまだまだオリンパスのボディーでは使えそうです。オリンパス50mmマクロもいずれ試してみようと思います。

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