2016年6月5日日曜日

Adobe Digital Photo & Design 2016 @渋谷ヒカリエ

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「風景&ネイチャー レタッチの教科書」
講師:桐生彩希 (撮影許可あり)

に渋谷ヒカリエへアドビの 「Digital Photo & Design 2016」(Internet Archive)へ行きました。

Adobeの製品はマイクロソフトの製品とならんで、GUIがひどいので嫌いですが、Apertureが開発中止となったため、写真整理ソフトと現像ソフト、特に写真整理ソフトを何かに移行しなければなりません。Apertureで整理された今のデータを何か別のものに変換しておく必要があります。

LightroomだけがApertureのファイルを読み込んで取り込む機能をもっているので、Lightroomについて直接Adobeのデモを見られたらという(期待はしていませんでしたが)ことで参加してみることにしました。

現像ソフトは私はDxO Optics Proも使っています。ただ写真には他人と違うことを求める先生方の多くもなぜかアプリケーションについては「みんなが使っているから」とLightroomを推薦/常用したりなさるのでLightroomも持っているしかないのかなあ…という「いやいや持つ」的な感情はあります。(私の場合大抵これは成功しない)

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Adobe IDを以前にとっていた関係でダイレクトメールが飛んできたのでこのイベントを知ったのですが、少し考えてからセミナー申し込みページヘ行ったら、最終回のベーシックセミナー以外全部満員になっていました。

ペーシックセミナーは、かなり入門的なものでした。こういう大きな部屋で一律に説明されるセミナーではこの手のツールで具体的な使いこなしを得られるってことはほとんどないですから、こういう内容にならざるをえないとは思います。

「風景&ネイチャー レタッチの教科書」のセッションでは、撮り方の考え方みたいな点とか(仕上がりのイメージを持って撮る。私はその場で言われたことだけからここで字でうまく説明することは出来ませんが。デジタルの演算の有効ビット数と光のダイナミックレンジにかかわるA/Dコンバーターのレベル設定をうまく機能させるためにカメラに作りこまれているある種の挙動をどう制御するかの話かなあ、と思ったりしますが、データの客観解説はなく、感覚的な説明しかないのが写真の常なので、わかりません)、「ほとんどはこの三つくらいでできる。いろんなものありすぎだけど気にしない」とか、大きな考え方みたいなところで参考になる点がありました。

ホールの外では関係企業の展示がありました。そのなかになぜかこんなすばらしいペーパーアートの展示が。このアートの直接の存在理由は、このアートをiOSのLightroomアプリケーションを使って撮ってSNSへ指定のタグ付きでアップロードすると、のちに抽選で何か当たるということにかこつけてiOS Lightroomアプリケーションのインストール数を増やさせようということだとわかります。

一方Apertureのライブラリーの移行に関しては全く情報得られず。

製品群でわからないことについていくつか教えてもらえて解決したことはありました:

  • BridgeはPhotoshopとの組み合わせで生きる。Lightroomは関係ない。Adobeの各種フォーマットのファイルをまとめてブラウズするアプリケーション。そこから各種アプリケーションリへ渡して処理させるlaucherみたいなもの
  • Lightroomでも日付別で表示される。(なのでフォルダーを作って、日付別の写真を選択してドラッグすればAperture/iPhotoでの「日付別にproject化して自動取り込み」同等なことがわりと手間なく出来そう)
  • Lightroomで以前取り込んだものは取り込まない、ができるか聞き忘れた(SDカード上でデータをすぐに消さずしばらくバックアップ的に残している。Time Machineなどいろいろ「家」の環境で安定してデータが残ったら、SDカードから消している。つまり絶えず「一旦複製」であり「移動」はしないことにしているから)
  • Flickrへアップロードする機能はある(どれほど使いやすいか不明。説明者が全くFlickrアップロード機能について知らなかったので)

Bridgeは、以前に使っている写真家の人とWeb制作の人何人かに「これ、何ですか?」と聞いたのに「便利なんだよね〜」とだけしか言えなかったので非常に困っていました。Adobeの人の説明を聞いてみれば単純なのに…

DxO Optics Proはそもそも写真を取り込む機能をもっていないので(HDDのフォルダーを直接みています)、Lightroomが取り込んでくれるだけましかもしれません。

「Apertureが無くなる問題」は私には現像ソフトが変わるという問題だけではなく

  • Aperture/iPhotoの直感的な整理機能が無くなる。取り込むと勝手に日付別で分けてくれる(フォルダーに日付で名前付けしてくれる)ところが生活上はすごく便利。日付がわかれば(カレンダー調べたり)大体区別つく
  • 今後OSのアップデートでApertureが起動しなくなったら「ライブラリー」ファイルが読めなくなるので、今までの写真が見えなくなる(厳密には「整理された情報が消える」)

に大きな問題があります。

Photos(「写真」アプリケーション)の現像能力が弱いことも問題ですが、Photosに日付別自動整理機能がないこと(日付別に表示して並べる機能はあるが、整理は完全手動でやる必要がある)がPhotosに移行しない理由です。

私はもともとiPhotoでほぼ足りていたのですが、もう少し画像の補正(現像)能力が欲しくなって、かなりオーバースペックなApertureに移行しました。最近のPhotosは編集(現像)機能がわりと強化されたようなのでもしかすると現像はPhotosの編集機能(+DxO)でも足りるのかもしれませんが、写真整理の機能に何の特徴もなくなってしまったので、それなら現像ソフトとしてもっと一般的な他のアプリケーションへ移行したほうがいいだろうとなってしまうのは当然です。

iPhotoは「おもちゃだろう」と使っていませんでした。しかし各社のカメラ付属のアプリケーションでは写真を撮ってきたあとの整理が面倒で面倒で、整理がいやで撮りっぱなし、整理してもみるのが面倒で見ない、探せない(写真ブラウザーとでもいうようなものがない)となっていたので、試しにとフォルダー一個分をiPhotoに入れたところすっかりこの整理能力が気に入ってしまったのでした。Apertureも整理については同じ形式ですしiPhotoのファイルを読み込んで変換してくれるので移行は楽でした。

あとキャプションももっと簡単につけられないか(理想は自動)と思うことがありますが…(写真だけあっても何の写真か、どこで撮った写真か、なぜ撮った写真かわからないと意味が無いというのが記録写真ですから。また現状では文字のキャプションや文字による整理がないと写真を検索できないのでひっぱりだすことができません)

Photosは、OS Xの標準機能である「extension」機能を使って3rd partyの編集モジュールを組込むことが出来ます(編集の機能がまるごと他社のものになる)。しかし現状ではDxOとGraphicConverterが対応しているだけですし、単独アプリケーション版よりはるかに機能は限定されています。

現像だけでいえば、私でも最近は現像自体はほとんどApertureではしていなくて、DxO Optics Proへ投げています。複数の現像アプリケーションを使い分けたりあるいは重複して使って得意な処理を個別にやらせるという使い方をしている人も少なくないはずですのでApertureが無くなることはこの点では多くのApertureユーザーには致命的ではないだろうと思います。

写真データそのものは、Package形式であるライブラリー・ファイルの中をFinder(の右クリックでメニューを出して)で開き、中にあるMastersフォルダーの中をみればそこに取り込んだ年月日時刻でフォルダーになって格納されているだけなので人海戦術でどうにかなると言えばどうにかなります。もちろん量が多ければやはり無理ではあります(枚数よりも格納されているフォルダー数つまり取り込み回数や現像の回数だろうし、取り込み時にフォルダーが分かれていることでファイル名の重複の解決をしないで済ませているケースがあるのでそれをどうするか、など)。

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記念品: 工具ペン

参加者アンケートに答えると、工具ペン(ドライバー)がもらえました。無料イベントですのでそんなにコストはかかっていないはずです。それでも大事に使えば役立つでしょう。

六角レンチがないのがちょっと惜しい。ときどき六角レンチが必要になるときがありますが、やはり一般的ではないのでこういうときに入ってると便利です。プラス、マイナスとも一種ずつ減らして六角レンチを二種とか、トルクスと六角レンチひとつづつとか、一捻りあったらおもしろかったと思います。

ビットの固定は磁石式。写真ではビットが合計7本ですが、中に一本磁石に張り付いて残っていました。

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