2015年3月22日日曜日

フラッシュ&ライティング 講義&実習

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貸出用オリンパス エレクトロニックフラッシュ FL-50RとFL-600R

3月15日(日)に新宿モノリスビルで、オリンパスデジタルカレッジ「フラッシュ&ライティング 講義&実習」を受講しました。 講師は桃井一至ももい かずし先生。受講生は14人ほど。昼食休み1時間を挟んで正味4時間。

以前は「フラッシュ」と「ライティング」の講座に分かれていたそうですが、どちらの受講生も両方の内容を希望する声が多かったので一つに合体したと言うお話でした。

ニッシンジャパンのフラッシュ講座を受けてみるとどうしてもニコンとキヤノンの話が中心(最近は少しソニーのミラーレスの話も混ざる時がある)になるので、オリンパス純正のフラッシュシステムの講座を受講してみることにしました。

また、今回はポートレートではなくブツ撮りだったので受講してみました。

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FL-50Rはコマンダーにならない

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オリンパス OM-D E-M1とエレクトロニックフラッシュ FL-50R

フラッシュは、FL-50RFL-600Rがランダムに貸し出されました。

私はFL-50R。これはガイドナンバーが50(ISO 100⋅m)で、FL-600RのGN 36より大きいですが、外形も大きい。

使ってみて判明

実習を始めた時に分かったことですが、FL-50RはワイヤレスRCフラッシュシステムでのコマンダーになりません。

FL-50Rを付けたE-M1をワイヤレス設定しても、持参したニッシンデジタルi40がワイヤレスで発光しないので少々焦りましたが、そのあと実習の際に用意したオリンパス純正フラッシュもワイヤレス発光させられなかったので、コマンダーにならないとわかりました。

コマンダーにならなくてもE-M1でワイヤレスRCの設定は出来てしまいますので装着している外部フラッシュがコマンダーになるかならないかはわかりません。

仕様書も対応表もわかりづらい

仕様をみてもコマンダーになるのかならないのか書かれていません。対応表でもコマンダーにならないと書かれていません

どうやらFL-50Rが出てきた時にE-3の内蔵フラッシュとの組合せでワイヤレスRCが出来るようになり、コマンダーは内蔵フラッシュのみというのがEシステム時代は常識のようです。 しかしマイクロフォーサーズではFL-50Rもコマンダーになるようになったのか、と受け取る人がいてもおかしくないと思いますが、どうでしょう。

一方FL-600Rはコマンダーになりますが、仕様の注釈をみるとカメラの機種によってはコマンダーにならないようですし、最新機種に対して仕様書が更新されていません。対応表をみるとE-P5/E-PL5より前の機種でコマンダーにならないようです

つまりコマンダーになるのは

  • 内蔵フラッシュ
  • 同梱フラッシュ
  • FL-600R(ただし最近のマイクロフォーサーズ機だけ)

ということのようです。FL-600Rが最近の機種だけでコマンダーになることが話をさらにわかりにくくしていると思います。

はっきりとカタログにコマンダーになる、ならないを明示する。対応表では項目を「ワイヤレスRC子機機能」と「コマンダー機能」に分けて○☓を付ける、あるいは

  • ○がコマンダーにもなる
  • △がコマンダーにならないがフラッシュとして正常に動作する
  • ☓が動作せず

などとするのがよいと思います。

純正フラッシュを買う際にコマンダー機能が必要な場合はご注意ください。

同梱フラッシュはいつでも忘れずに

ワイヤレス ≒ 多灯の場合、カメラのホットシューに外部フラッシュを付けて発光させることはまずないので実用上の問題はないとは思いますが、付属フラッシュを持ち歩いていないとコマンダーにならないという落とし穴があることにご注意。

そして、この講座でFL-50Rも配られたのでワイヤレス発光出来ない人が出ました。同梱フラッシュを持参する指示はなかったです(持ってきている人も多かったようですが)。 受講票には「一応同梱フラッシュ持参」と書いてあるとよいと思います。あるいはFL-600Rしか使わないようにするか。前者の方が現状では実現しやすそうに思います。

座学

 
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オリンパス FL-50R(左) ニッシンデジタル i40(右)

座学ではオリンパス純正フラッシュとオリンパスのカメラを使った写真、図解入りのカラー印刷の資料を使って表示の意味や設定を勉強。

やっぱりこれが安心感がありますし、具体的な(オリンパスの設定画面を直接指しての)質問をすることが出来るのは楽です。

ただし、フラッシュ撮影の根本的なポイントがうまく説明されなかったのは残念でした。参加者はよくわからなかったのではないでしょうか?

  • 露出は絞りとISOとフラッシュ(TTL)の調光補正で決まる
  • フォーカルプレーンシャッターとは?(最高同調速度、FP発光)
  • (ニッシンジャパンの講座を参考にしました)

TTL発光も、FP発光もオリンパスが最初に搭載したのですし。

ここらへんのフラッシュの動作原理については先日のニッシンジャパンの講座のほうが圧倒的に、詳細かつわかりやすく説明されていたと思います。

フラッシュの色々な挙動についても資料に作例付きで説明されていて(後幕シンクロとか、背景の露出の調整の仕方とか)大変わかりやすかったです。しかしここらへんについてこそ、実習で自分で一度ひと通り撮ってみて体験してみたかったと思います(資料を見て家で一人で出来る、と言えばそうですが)。

私は、やはり「フラッシュ」と「ライティング」を統合せず別々の講座にして、「フラッシュ」での実習をもっと増やすのがいいと思いました。「一灯、クリップオン、TTL」講座と、「ワイヤレスでの(一灯〜多灯の)ライティング」講座にしたほうがいいと思います。

参加者から「二つともやってくれ」という声が大きかったとすると、それはそれだけ両方のニーズが高いのですから、カリキュラムを統合するのではなく、カリキュラムの内容を濃くして「やっぱり二回に分けて受けた方がいい」と思わせるアプローチの方がニーズの解決になるのではないでしょうか。

実習

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実習の時間は1時間弱だったと思います。

撮影ボックスは小さいものが2つ、大きい物が1つ用意されました。

最初に先生がライティング、レフ板の効果をざっとデモ。その後各自で撮影実習となりました。

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フラッシュは3灯をワイヤレスRCモードでコントロール
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背後の1灯のみ
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3灯で

被写体も背景も白かった(背景はグレーですが)ので、プラスの調光補正をすべきでしたが、忘れて±0です。

レンズ鏡筒側面と前面に左上から斜め下に走っているハイライトは、カメラ本体に付けた同梱フラッシュのコマンダー光が残ってしまっているようでした。本体フラッシュは「発光せず」にし、コマンダーのみとして使っていました。先生のデモでも同様になり、手で前方を隠した所消えました。

コマンダーの発光が写り込むと言うのは聞いていたのですが実際に体験出来たのはいい経験になりました。

先生のデモでは被写体のカメラのレンズ鏡筒の陰が出ている右下部分を明るくするために被写体の前に白い紙を敷いてレフ板として効果を見ました。

各自撮りたいものを持参と言われていましたが、意外とみんな遠慮してしまいました。男性が多かったのでブツ撮りとしては面白そうなものがある感じでしたが(ミニカー、ジオラマ、カメラなどを見受けました)。ここらへん班分けして、最初だけその中で一回ローテーションさせるみたいな進行をして欲しかったです。 以前ニッシンジャパンでブツ撮り講座を受けた時はそういう感じで行いうまく回りました。

実習の時間が少し短かったように思います。特に座学が多かったのでそれの何を試して(活かして)みればいいのか戸惑ってしまったところがありました。

もらった資料を見直すと、フラッシュ撮影の基本的な作例が多くて参考になります。

何より、解説されている用語や設定がオリンパス機であるという点は大きなメリットです。

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